【歩き旅】水戸街道 Day4 その① 〜常総の国へようこそ〜
水戸街道歩き4日目はJR常磐線・藤代駅からスタート。まずは宮和田宿の町並みを眺めがら歩き始める。
藤代宿同様、宮和田宿も往時の面影を残しているものは少ない。こちらの民家はだいぶ古そうであるが、茅葺き屋根だったものを改築したのであろうか。
堤防の傍に熊野神社がある。治承4年(1180年)千葉常胤の創建と伝えられている。本殿は嘉永4年(1851年)に再建されたもので、脈々と歴史が紡がれている。「宮和田」という地名の「宮」はこの神社を指すのであろうか。ちなみに「和田(ワダ)」は川の蛇行した部分にできる円形の土地を表すことが多く、地形的には合致している。
街道は小貝川にぶつかる。かつては宮和田の渡しが設けられていた。正徳5年(1715年)の記録によれば、渡賃は2文であった。
渡しのあった箇所から100mほど上流で小貝川を文巻橋で渡る。この付近の小貝川は現在では取手市と龍ケ崎市の市境であるが、古くは下総国と常総国との境であった。
橋を渡ったところに慈眼院がある。観音堂の中には十一面観音が収められており、牛久城主由良国重が先代の城主・岡見家の戦没した武士の慰霊のために建立した七観音の一つとも伝えられている。
直進する道が線路により寸断されているため、「龍ケ崎街道踏切」で迂回すると、「花と風の丘」「ようこそ龍ケ崎へ」の看板の奥に牛久沼排水機場が広がる。
利根川が増水すると小貝川や牛久沼の水位が上昇してしまい、その結果洪水や氾濫がこの周辺で頻発していた。その対策として昭和28年(1953年)にこの排水機場を設け、増水時に牛久沼の排水を行なっている。
馴柴小入口の交差点で県道5号線を離れる。ここにある老舗感漂う佇まいのトンカツ末広は残念ながら廃業しているが、店の前に屋根付き道標が置かれている。「右...