気の向くままにつらつらと。

歩きや自転車で巡った様々な場所を紹介します。ついでにその土地の歴史なんかも調べてみたりしています。

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2023/01/21

【資料】月待対応表


散歩をしているとよく見かける「月待塔」。

集落や仲間が特定の日の夜に集まって、夜を寝ずに過ごすことで悪霊を追い払おうという民間信仰を行った証として建てられていることが多い石碑である。

「講」と呼ばれる集会を行う月齢を当たり日といい、「十九夜」や「廿三夜」などの形で石碑に彫られていることもあるので、どの月待ちを行ったのかを判別することができる。しかし、時折石像と「○○講」という集会を行ったグループ名だけ刻まれている場合があり、そうなるとどの月待ちかを判別しにくいときがある。

実は、各当たり日に対応する本尊や刻像がおおよそ決まっている。また、月待ちには特定の地域で特に信仰を集めたものもあるので、そういった地域性も考慮して、その碑がどの当たり日の月待ちのものなのかを類推することができる。

その対応表と、過去に訪問した際に見つけた場所を下記にまとめている。内容は随時更新していく予定。
種類 本尊・刻像 備考 見かけた場所
十三夜 虚空蔵菩薩 -
十四夜 -
十五夜 大日如来、阿弥陀如来、薬師如来、観音菩薩、地蔵菩薩、虚空蔵菩薩など
十六夜 大日如来、阿弥陀如来、聖観音、如意輪観音、地蔵菩薩など 関東北部(栃木、茨城、群馬)に分布
十七夜
十八夜 東北地方に多く分布
十九夜 如意輪観音 女人講、念仏講 水戸街道
成田街道
二十夜 阿弥陀如来、聖観音、如意輪観音、勢至菩薩、地蔵菩薩など -
二十一夜 如意輪観音 女人講、念仏講
群馬北部、千葉、東京に分布
二十二夜 如意輪観音、准胝観音 女人講、念仏講 秩父巡礼
児玉往還
二十三夜 勢至菩薩 日本全国に分布 秩父巡礼
北国街道
水戸街道
二十六夜 愛染明王 関東以北に分布