【巡礼記】関東三十六不動尊 第八番 飯綱大権現
今回は登山が目的ではないので、脇目も振らずケーブルカー清滝駅へ直行。日本一の急勾配のケーブルカーに揺られること6分、標高472mの高尾山駅に到着した。男坂と女坂の分岐点には常夜燈と「南無飯縄大権現」と刻まれた碑があった。
飯縄(いづな)大権現は、長野県にある飯縄山を発祥とする山岳信仰における神仏習合の神。白狐に乗った烏天狗の姿をし、戦勝の神として多くの武将の信仰をあつめた。
高尾山薬王院の開山は天平16年(744年)と伝わるが、その際に本尊の薬師如来が祀られたため「薬王院」という名前になった。飯綱権現は永和年間(1375〜1379年)に京都醍醐寺から勧請したもので、以来修験道の道場として発展してきた。
杉並木を抜け、山門である四天王門をくぐる。四天王門はその名の通り四天王(多聞天・広目天・増長天・持国天)が祀られている。ここから薬王院の境内へ入っていく。
境内には天狗の像が至るところに置かれている。天狗は飯縄大権現の眷属でもあり、高尾山でも古くから天狗信仰が残る。その神通力によって、除災開運、災厄消除、衆生救済などのご利益があるとされる。
もう一段階段を登ったところに、入母屋造りの大本堂がある。明治34年(1901年)に建立されたもので、開山本尊として薬師如来、中興本尊として飯縄権現を祀っている。
霊場
高尾山 薬王院 有喜寺 飯綱大権現
所在地:東京都八王子市高尾町2177
三十六童子:質多羅童子(しちたらどうじ)
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