【巡礼記】関東三十六不動尊 第二十三番 橋場不動尊
天平宝字4年(760年)、良弁僧都の弟子・寂昇上人による開創と伝わる。当初は南都六宗の一つである法相宗であったが、長寛元年(1163年)に天台宗に宗派替えした。以降、鎌倉時代は浅草寺の末寺であった。江戸時代には「橋場寺」と称して周辺の武家屋敷の信仰を集めており、現在の本堂は弘化2年(1895年)に建立された。昭和25年(1950年)に浅草寺が聖観音宗に改宗したことを受け、橋場寺は天台宗を継続し、現在では同じ天台宗の比叡山延暦寺の末寺となっている。橋場寺周辺の一角は関東大震災や東京大空襲などの火災を逃れたことから、「火伏せの橋場不動尊」とも呼ばれている。
本尊の不動明王は良弁が大山寺で刻んだ一木三体不動の一つとして完全非公開の秘仏となっている。直接拝むことができる前立本尊の不動明王は鎌倉時代のものと推察されている。恵心僧都作の薬師如来像が安置されているという話もあったが、詳細な情報は得られなかった。
霊場
砂尾山 橋場寺 不動院 橋場不動尊
所在地:東京都台東区橋場2-14-19
三十六童子:佛守護童子(ぶつしゅごどうじ)
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